GR21 フェカンからエトルタ

GR21 フェカンからエトルタ
ベネディクティン宮フェカンの港
ベネディクティン宮フェカンの港

GR21フェカンの出発点
海岸や港だけではなく、サン・トリニテ大修道付属教会やベネディクティン宮など小さな町にしては見所が充実したフェカン。 そんな町の海岸沿いのカジノの脇から最終日の出発。 村からの出発は登りで始まる。 ぐんぐん登って、登り詰めると、あっという間に農地の風景。

時々車が通る農道では、エンリックはとても車に敏感。気配を感じると、道から外れ、畦を歩くように促す。日本だったら、車がスピードを落としてくれるから、そんなに過敏にならなくても良いような気もするけど、フランスのドライバーには要注意と言うことかな?

GR21 フェカンからエトルタ GR21 フェカンからエトルタ

曇りでガスっていて、今日も鮮明な風景は楽しめないが、ノルマンディーと言うのはこういうものなのかもしれない。今日のトレイルには結構大きな村、イポール。レストランは勿論、スーパーやホテル、カジノもある小さなリゾートだ。

イポール到着 Yport
イポール Yport イポール Yport


ランチは今朝、フェカンで調達したサンドイッチ。海岸でランチは強風で大変と言うこともあり、小雨が降って来たので、農地の民家の木の下で、雨宿りしながら、昼食。

GR21 フェカンからエトルタ
雨も上がり、畑の間を歩いてると、2羽のツバメが低く旋回。ツバメが低く飛ぶから、雨?と、今にも雨が降り出しそうなどんよりした雲。前進する私達の周りをぐるぐる飛び続けるツバメに、ここから先に入っちゃ行けないよ、と注意されてるような気もするが、GRのバリザージュを見つけたので、ルートから外れていないと歩く。菜の花畑に囲まれ、道はすごい下りで、崖を下りる。両端にルートを定める鉄線があるが、有刺鉄線。こんな下り坂では、足を取られて手すりにつかまりたくなろうに、有刺鉄線では危ないじゃないか。ハードな道のりだが、苦労したかいあり野性的な断崖が美しい。

内陸に戻ると、ちょっと分かりずらいバリザージュ。二手に分かれていて、どちらに行くべきかと迷って、左に進む。地図では、そろそろまた、海岸沿いかな、というのにまだ、農地。ヴァテト・シュル.メールの教会に出、ここで、道がちょっと怪しいが、空もどんどん重くなって来ているので、ペースを挙げて進むことに。海はまだ見えないし、見える気配もないし、ちょいと不安に。と、思ったら、昼食前に通ったヴォーコットのバス停に!え!?どこで間違えたの、と取り急ぎ引き返す。そして、エンリックは蒸気機関車のように猛烈に歩き出し、ランチを食べた場所をもう一度通過。おそらく、この間違いで、一時間はロスしただろう。最終日でエトルタからバスでル・アーヴルに行って電車に乗らなくては行けない。時間的には余裕を見てあるが、電車に乗り遅れないよう、あんまりのんびりもしていられない。

ツバメはやはり、しつこく、私達に注意していたのだ。崖崩れで、トレイルが内陸に変更されているところを、どうやら以前のGR21を歩いてしまったらしい。旧のバリザージュが残っていたと言うのも、不親切。罰点になってれば、気がついたのに。ま、それでも旧ルートからでも、行けた訳だが、正しいルートと合流した点で、反対に進んでしまったと言うのが、今日の間違い。今回は初の大間違いだ。それでも、今日の景色で一番素敵だった断崖の谷を歩いたことは、後悔をしていないけど…。

こうして、どうにか正規トレイルに戻り、予定通りエトルタまでは断崖の上の海岸沿いを歩く。とはいって、益々ガスってきて、100m先もぼんやりしている訳で、海の自然の彫刻と言える、エトルタの断崖も崖っぷちに近寄らないと見えない様。バスは何時なんだ、雨が今にも降りそうだ、と先を急ぐエンリックで、写真も撮る暇がない。やっと、エトルタの観光客にすれ違い、20分でエトルタとのこと。そこからは、散布する人たちも増え、不安は遠のく。

GR21 フェカンからエトルタ GR21 フェカンからエトルタ


ノートル・ダム・ドゥ・ラ・ギャルド小教会
霞んだノートル・ダム・ドゥ・ラ・ギャルド小教会が見え、エトルタ到着!階段をかけ下がり、海岸沿いに出たところで、大粒の雨がざーっと降り出した。側のカフェに逃げ込み間一髪のタイミング。その後、20分あまり雷と大雨が続く。ランドネの途中じゃなくて良かった〜。結局、晴天には恵まれなかったものの、この三日、大雨には降られなかった。

こうして、私達の初GRは終わった。日帰りのPRも良いけど、前日の疲労を抱えながらも、連日歩き、長距離を歩き遂げたときの達成感は何とも言えない。今回は2泊3日で約80kmを歩いたことになる。
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