サクレイの畝溝とヴィルタン収穫農園 Les rigoles de Saclay et la Cueillette de Viltain



ここのところ毎週末ランドネに行っているので、計画をするのも楽しみのうちなのだが、これが結構な時間がかかる。 あまり趣味の準備に時間をかけては本業がおろそかになってしまうと思い、今週は火曜日にはすでに計画をランドネ仲間に発表済み。 とはいえ、自作ロードマップを作成し直したりと、結構な時間をやはり割いてしまった…。

今回は先週の農場に続いて、キュイエットCueilletteと呼ばれる収穫農園がメイン。 パリ郊外にはいくつかあり、選択ポイントはランドネと合わせて楽しめるところということで、パリの南に位置するキュイエット・ド・ヴィルタンをチョイス。ネットで見つけたオー・ド・セーヌ県のランドネ委員会が計画した23.24 kmのトレイルをイニー駅出発にアレンジし、南回りで制覇し、途中、キュイエットに寄ると言うもの。

イニーのサン・ピエール教会
イニーのサン・ピエール教会
猛暑の日本に比べて、ここのところ寒かったパリだが、また暑さが戻って来て、今日は快晴。今回は、ミワちゃん参加で、恒例メンバーのトモエちゃんも合わせて4人メンバーで出発。イニー駅は改札もない小さな駅。駅を出ると、すぐにバリザージュがあり、予定通り右手に進む。村の教会の前では市場が立っていて、覗いてみる?という声もあり、いや、先が長いし、キィエットに行くんだから辞めておこうとなる。だが、これが失敗。そのまま直進すると車がスピードで走る国道に出てしまい、迷子。結局、Uターンしてみると、実は教会のところを左折だったのだ。市場に気を取られて(いや市場にバリザージュが隠れて)、見逃してしまったのだ。やはり、村の中が一番、迷子になりやすい。

すでに、日照りも強くなっていたので、森に入ると、涼しくてほっとする。右手には乗馬クラブ、左手には緑の隙間から所々、ヴォーアラニVauhallaniを見下ろす。小道の脇には水路があり、ほとんど枯れていたが、所々水がある場所には水草が浮いていて、乗馬クラブへと繋ぐ小さないろんな形の橋が見られる。

サクレイの畝溝ヴォーアラニVauhallaniを見下ろす


このトレイルでは、サイクリングや乗馬を楽しみ人とすれ違う。お散歩コースも充実していて、複数のPRが交差。これ、危険です。また、間違って、ヴォーアラニの村に下りてしまいました。間違いに気がついて、再度登ると、○○行きのPRという親切な表示が。私達はサクレイSaclay行きです!森の最後は、プール付きの豪邸がいくつか。涼しい夏のパリ郊外で、野外プールを楽しめる日が年に何回あるのか、なんて思うけど、プール付きのうちなんて、やはり夢のよう。邸宅は背中に森、正面には水平線の見える農地というシチュエーション。

サクレイの畝溝乗馬


森を抜けると、サクレイの村を目指して、ひたすら炎天下の農地。日陰がないので、きついけど、水平線まで広がる農地を歩くと言うのは気持ちがいいもの。サクレイ村は特にこれと言ったものなく、閑散。村の唯一のパン屋も夏休みなのか、閉店。小さな村役場は青緑の雨戸とドアで可愛いらしい。

炎天下の農地サクレイの村役場


村を抜けると、今度はトウモロコシ畑。地図で見ると畑の向こうに水辺があるので、そこでお昼を、というアイディアだったが、これまた私有地で柵に囲まれており、入れない状態。ということで、ランチは畑がの端にある、小さな林の木陰でピクニック。ドングリがごろごろ落ちてて、座り心地は最高ではなかったが、数少ない日陰なので、しょうがない。今日のメニューはエンリックが作ったピエモンテーズ(イタリアのポテトサラダ)。ジャガイモとゆで卵、トマト、コーニション(小さいピクルス)、ハムのマヨネーズ和えだ。

トウモロコシ畑
今回は、北駅からRERのB線、そしてマッシー・パレゾーでC線への乗り換えがあった為、乗り継ぎが良い電車をということで、北駅を10:35発。そうなると、出発点への到着は11:30頃という遅いスタート、そして炎天下の日陰のない農地、とコンディションとしてはかなりきつい。14時過ぎにピクニックを終えて、パワーをつけて再出発だが、すでにかなり疲労。ちなみに、ちょうどピクニックをした林はトレイルを変更する地点。イル=ド=フランス緑のベルトGRP Ceinture Verte de l'ile-de-FranceからユルポワGRP de Hurepoixへの切り替えで、トレイルのない林の50mを歩き後者に入る。この切り替えは、ピクニックで頭を冷やしていたので、けっこうすんなりと。これを間違っていたら、けっこう大変なことに。

また、別のトウモロコシ畑に沿って歩いていると、左手に広大なヴィルタン収穫農園。入口はぐるっと農園を廻って左折。8月の週末と言うこともあるのか、結構な人。野菜や果物、花もあり価格が大きく張り出されていて、パリの市場より安い。ビニール袋やベリー用の箱、一輪車などを利用し、畑を廻って収穫したものを、この出入口で最後に清算と言う仕組み。

ヴィルタン収穫農園ヴィルタン収穫農園


郊外の大型スーパーでレジに並んでから、牛乳を買うのを忘れたのに気がつき、取りに行くのが遠いからあきらめるというシチュエーションのもっと大規模版で、こりゃ、トマトを取り忘れたが、どーしよう、あきらめよう、だ。と、圧倒され、とりあえず、ブティックへ向かう。

ヴィルタン収穫農園
トイレ休憩をし、牛の乳搾りを見学。乳搾りというからハイジーみたいなのを想像したら、大間違い。大きな円形テーブルをダーツのようにしきりで区切り、テーブルをターンさせながら順番に牛が入って、設置された乳搾り器を当てがえられるのだ。酪農農家に行ったら、もっとすごい設備かもしれないが、これだけでも、けっこう牛乳を飲む気がしなくなった…。ブティックもレジがすごい列だったが、大分空いて来たので、冷えたリンゴジュースの大瓶を購入。人気商品のようで、最後の一本だったが、今日の気候と歩いた後のリンゴジュースは格別!ブティック内にはチーズ屋、肉屋、コンフィチュールなどの加工商品に野菜や果物もある。体力的もすでに、キュイエットと言う雰囲気ではなかったので、ここで生鮮をとも思ったが、農園の野菜や果物はほとんどなく、南仏からやって来たトマトを買う気もしなかったので、結局、今日の買い物はジュースだけ。

ヴィルタン収穫農園のブティックヴィルタン収穫農園の乳搾りマシーン


というわけで、キュイエットは今日は見送りに。他の客は、ブティックに車で乗り付けて買い物、キュイエットの方も入口横のパーキングにマイカーでという人ばかり。ランドネとキュイエットをセットにするなら、あまり暑くない曇りの日にお散歩コースで企画しないと難しそう。と、収穫農園の仕組みも規模も分かったので、企画を練り直して再挑戦だ。

ヴィルタン収穫農園ヴィルタン収穫農園の牛


ここで、またゆっくり休憩をしてしまったので、時間ももうすぐ17時。今回のトレイルの良いところは、ここからはRERのC線の駅をいくつも経由して、出発点に戻ること。というわけで、あまりの好天候に恵まれて、今回は一番手前の駅で脱落コースへと計画変更。右手に有刺鉄線の軍の研究センターを横目に、日陰のない道を。左折地点をまた見逃してしまったが、麦を刈り取られた後の畑を斜めに渡って、結局は近道に。同じような家が立ち並ぶ、あーいうところには住みたくないよね系の新興住宅街を抜け、森を下りると駅。というわけで、トレイル名のサクレイの畝溝とヴェリエールの森は前者のみで、ヴェリエールの森には行っておりません。

土曜だし、駅前で冷たいビールを、という案は周辺に何もないヴォボワヨンVauboyen駅で、また夢が打ち砕かれ、自販機が故障中で切符が購入できなかった為、乗り換えのマッシー・パレゾーに希望を託す。マッシー・パレゾーの罠は、切符を買おうと自販機に立ち向かうと、行きより高い金額が表示。この駅はSNCFとRERがあるので、SNCFで帰ると1ユーロ割高という罠。同じパリに着くのに、この金額設定は納得いかない。駅の反対側でビールを、ということで、階段を上ったB線の方の自販機では1ユーロ安い3ユーロ強の切符が買えました。で、ビールは、と言うと駅前カフェが閉まっていたので、幸いにも営業していた食品店でありつけ、結局、駅前の階段で乾杯!

夏なのに暑くないと寂しいけど、今日みたいに暑い日のランドネは早朝出発で、森の日陰コースということですね。


サクレイの畝溝とヴェリエールの森 Les rigoles de Saclay et la forêt de Verrières

出発・到着点 : イニー駅Igny(RER・C線)
距離 : 23.24 km
高低差 : 343 m
http://www.tracegps.com/fr/parcours/circuit5349.htm

ヴィルタン収穫農園 Cueillette de Viltain

Chemin de Viltain 78350 Jouy en Josas
tel :01 69 41 22 23
営業時間 : 4〜11月9:00〜19:00
http://www.cueillettedeviltain.fr/


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