Forêt régionale de ferrières フェリエールの森

フェリエールの城を囲む森、フェリエールの森は2900ヘクタールの森。隣接するForêt domaniale d'Armainvilliers アルマンヴィリエール国有林も合わせると、パリ郊外東地域では最大規模を誇る。

秋の味覚をということで、今回はキノコ狩りができる森、ということで行き先を決定。トレイルはGéoportailで見つけたRERのE線にあるエムランヴィル駅とオゾアール＝ラ＝フェリエール駅を結ぶ森を歩くコースだ。出発点も終着点も駅前界隈から促進住宅街と言った雰囲気の郊外の町。それでも、エムランヴィル駅を出て右手にすぐにGR(本当はGRPのはずだったのだが…)のバリザージュが見られ、森へと続く。

連日の雨で、地盤が悪く、その上マウンテンバイクのサイクリストが多い為、前半は泥道を歩くと言う最悪な状態。こんなにひどいトレイルは初めて、とエンリックは超不機嫌。防水のトレッキングシューズの有り難みを感じながらも、足下に神経が集中して、景色なんかどころではない。ところでそんな、トレッキングシューズだが、農家でも活躍しているらしく、今月前半にエンリックが参加したぶどう狩りでは多くのメンバーが愛用していたとか。足場が悪くても、多少の雨でもいけるし、滑らないし、そう考えると結構オールマイティに使える靴だ。というわけで、彼も勿論トレッキングシューズでぶどう狩りに行った訳だが、戻って来てから洗わなきゃ、といいつつ洗ってなかったので、今回の泥はタイミング的にはちょうど良かった、でもある。

キノコ狩りなのだから、ドロドロトレイルじゃなくて、ちょいとトレイルを外れて木々の下へ。あります、あります、キノコ。よくみると、いろんな種類のキノコが所狭しと生えているじゃないですか。ただ、食用かどうかと言うのは相変わらず？？フェリエールの森ではボレ茸、クルメル、ピエ＝ド＝ムトン(羊の足)、トロンペット・ド・モール（死のトランペット）が採れると言う前知識でそれらのイメージをしっかり頭に入れて来たのだが、それ以外のものはさっぱり。というわけで、サンプルを採ったり、カメラに収めたり。なんてやってると、あっという間に時間が過ぎ、ちょいとトレイルを進めないと、お腹もすいて来たし…。

中央の白いキノコは傘を押すと、天辺の穴から粉末が飛び出す気持ち悪いキノコ。

クルメルかと思ったけど、偽クルメルも多いとのこと。

所謂、白雪姫にでてきそうな毒キノコ、ベニテングタケ。

トレイル脇には既に収穫されてメジャーなキノコはないと思っていたのに、ありましたボレ茸！目を疑ったけど、確かにボレ茸。傘がぽってりとしていて、ひだがない。このボレ茸もネットで見るとすごくたくさんの種類があるけど、これは八百屋の軒下でみられるものと同じようだ。市内の店頭では1キロ18ユーロくらいの高級品、やったー！

その後、水辺で大きなオレンジ色のキノコを2ケ収穫。食べれそうだけど、帰宅してからネットで探したけど、どれなのか分からず…。この小さな沼地の脇にベンチがあったので、そこでランチとする。メニューは食パンにみじん切りのタマネギを入れたツナマヨにキュウリとトマト。珍しくタマネギを入れてみたら、ちょっと格別。

ドロドロトレイルも少なくなり、キノコも少し採ったので、ランチ後はいい気分。森も深くなって来たし、なんていってたら、バリザージュを見失う。森には地図に記載されている区間番号があるはずなのに、迷った時には番号が見当たらない。キノコ狩りは夢中になってトレイルを外れると、時々ヤバい。方位磁石で方角を確認し、うろうろしてたら、どうにかバリザージュ発見。

ランドネ＋キノコ狩りというのは結構疲れるもの。まだトレイル半分だったので、速度を上げて歩き、キノコはちょっと休憩。疲れてくると、木の葉がキノコに見えたり、錯覚に陥る。キノコ狩りをしている夫婦に出逢い、収穫したキノコを見せ合う。あまりキノコに詳しくない人たちで、ボレ茸とセップ茸のみを採っていると、大きな立派なキノコを２つ見せてもらった。男性曰く、少しナメクジ等に齧られてる方が安心、だとか。

後半は午後と言うこともあり、栗拾いやキノコ狩りの人手が多い。ここで、また2つ目のボレ茸を収穫。もうキノコもシーズン終盤だとか。日曜の午後は、めぼしいキノコも既に収穫済みだが、それでもキノコ狩りににはフェリエールの森は悪くない。ただ、前半部分の雨の後の地盤の悪さ、そしてランドネだけだと平地なので、ちょっと退屈かもしれない。今回のトレイルは約18km。終点付近で黄色のバリザージュも現れ、オゾアール＝ラ＝フェリエール駅に戻るトレイルには『gare(駅)』と記されたバリザージュが現れる。

森に隣接したオゾアール＝ラ＝フェリエール駅の駅前商店街は、日曜は食品店を除いて他は閉店。住宅街の町だ。駅の建物も閉まっており、切符も買えなかったので、無賃乗車に。日本だと、こういう時の為に、終着点の改札前で切符が買えたりするけど、フランスはそういうサービスもなく、そのまま改札を出れたので、結局払えず終い…。ま、たまには無賃乗車もいいですか。